
ウェビナーアンケートの作り方|商談につながる設計と質問例
ウェビナーのたびにアンケートを取っているのに、商談につながらない。そんな悩みを抱えるBtoBマーケターは少なくありません。実は、アンケートを「満足度調査」として設計している限り、商談化への貢献は限定的になりがちです。設計の視点を変えるだけで、アンケートはIS(インサイドセールス)フォローの優先順位付けや企画改善の起点となる、商談化の武器に変わります。この記事では、ウェビナーアンケートの目的・実施タイミング・5つの設計ステップ・質問項目サンプルと回答率を高める工夫、そして結果を商談化に活かす具体的な方法まで、一連の流れを整理します。
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目次[非表示]
- 1.ウェビナーアンケートはなぜ必要か──設計の前提となる3つの目的
- 2.ウェビナーアンケート実施のタイミング|中・後の使い分けと申し込みフォームとの役割分担
- 3.ウェビナーアンケートの作り方|設計を迷わない5つのステップ
- 3.1.ステップ①:目的と活用シナリオを決める
- 3.2.ステップ②:ターゲット属性を定義する
- 3.3.ステップ③:質問項目を目的に紐づけて設計する
- 3.4.ステップ④:選択式・自由記述の使い分けを決める
- 3.5.ステップ⑤:実施タイミングと導線を設計する
- 4.ウェビナーアンケートの質問項目サンプル|BtoBで押さえる7つの設問カテゴリ
- 4.1.カテゴリ①:参加者の基本情報
- 4.2.カテゴリ②:認知経路
- 4.3.カテゴリ③:参加動機
- 4.4.カテゴリ④:参加者が抱えている課題感──ISのトーク設計と直結させる
- 4.5.カテゴリ⑤:サービスへの関心度──BANT情報を意識した設計
- 4.6.カテゴリ⑥:コンテンツ評価──「満足度」より「何が刺さったか」
- 4.7.カテゴリ⑦:今後のウェビナーへの参加意向
- 5.ウェビナーアンケートの回答率を高める3つのポイント
- 6.ウェビナーアンケートの結果を商談化に活かす方法
- 7.ウェビナーアンケートのよくある失敗パターン──「取りっぱなし」になる3つの原因
- 8.まとめ
ウェビナーアンケートはなぜ必要か──設計の前提となる3つの目的
アンケートを「なんとなく実施するもの」から、施策の成果に直結するデータ収集の仕組みに変えるには、まず目的を言語化することが重要です。BtoBウェビナーにおけるアンケートの目的は、大きく3つに整理できます。
1つ目はコンテンツ改善のためのフィードバック収集です。「どのセクションが参考になったか」「理解しにくかった箇所はどこか」を把握することで、次回ウェビナーの構成や訴求軸を具体的に改善できます。満足度スコアだけでは「良かった/悪かった」という結論にとどまりますが、セクション単位の評価を取ることで改善の具体策が見えてきます。
2つ目は参加者の温度感・課題感の把握です。ウェビナー参加者は、テーマに何らかの関心を持って申し込んでいます。アンケートで「現在どんな課題を抱えているか」「サービスへの関心度はどの段階か」を把握することで、ISがフォロー時に個別化したトークを展開できます。アンケートなしでは、ISは全員に同じメッセージを送るしかなく、フォローの精度が下がります。
3つ目はターゲット層の反応・関心度の把握です。ウェビナーの商談数は「集客数 × ターゲット含有率 × 接触率(参加者のうちISが接触できた割合) × 商談化率」という構造で決まります。集客数を2倍にしてもターゲット含有率が半分では、商談数は変わりません。アンケートで属性情報と関心度を収集することで、ターゲット含有率を定量的に測定し、次回企画のテーマ・共催先選定・告知チャネルの見直しに活かすことができます。
ウェビナーアンケート実施のタイミング|中・後の使い分けと申し込みフォームとの役割分担
アンケートのタイミングは「ウェビナー中(ライブ中)」と「事後」の2つが主軸です。それぞれ目的が異なるため、自社の施策目的に合わせて使い分けることが重要です。
ウェビナー中のアンケートは、参加者のエンゲージメント維持と理解度確認を目的とします。ZoomやYouTubeなど配信ツールの投票・アンケート機能を活用して途中で簡単な設問を挟むことで、参加者の離脱を防ぎながら、登壇者がリアルタイムで反応を確認して進行を調整できます。ただし、設問は選択式1〜2問にとどめ、参加者の視聴体験を損なわない設計が前提です。
事後アンケートは、BtoBウェビナーにおいて最も重要なタイミングです。ウェビナー終了直後は参加者の温度感が最も高く、課題感や関心度を正直に回答してもらいやすい状態にあります。IS連携・ナーチャリングシナリオへの反映・次回企画改善の3つすべてに活用できるデータを、このタイミングで集中的に収集するのが基本設計です。
なお、申し込みフォームとアンケートは役割を明確に分けることが重要です。申し込みフォームでは氏名・会社名・メールアドレスなど基本情報を収集し、アンケートではそこで取りきれなかった属性情報(部署・役職・従業員規模など)や、ウェビナーへの反応・関心度を補完的に取得する設計にします。同じ情報を重複して聞くことは、回答者の負担を増やすだけです。
<ウェビナーアンケートの実施タイミング比較>
ライブ中 | 事後 | |
|---|---|---|
主な目的 | エンゲージメント維持・理解度確認 | IS連携・ナーチャリング・コンテンツ改善 |
主な活用シーン | 登壇者がリアルタイムで反応を確認し進行を調整する | ISフォローの優先順位付け・ターゲット含有率の計測・次回企画改善 |
設問数の目安 | 1〜2問(選択式のみ) | 5〜7問(選択式中心) |
注意点 | 視聴体験を損なわない簡潔な設計が前提 | 温度感が高いうちに回収できるよう、終了直後の導線を事前に設計する |
ウェビナーアンケートの作り方|設計を迷わない5つのステップ
アンケート設計で多くの担当者が悩むのは「何を・どんな順序で聞けばよいかわからない」という点ではないでしょうか。以下の5つのステップに沿って進めると、目的からブレないアンケートを効率よく設計できます。
ステップ①:目的と活用シナリオを決める
まず「このアンケートで取得したデータを、最終的に何に使うか」を明確にすることが出発点です。ISへの申し送りに使うのか、コンテンツ改善に使うのか、ターゲット含有率の分析に使うのかによって、必要な設問が大きく変わります。活用シナリオを先に決めておくことで、目的に対応しない質問を後から削除しやすくなります。設問数を必要最低限に絞るためにも、設計の最初に「何のためのデータか」を書き出しておくことをおすすめします。3つの目的すべてを一度に追おうとすると設問数が増えすぎるため、優先順位をつけることも重要です。
ステップ②:ターゲット属性を定義する
自社のターゲット定義(役職・企業規模・業種など)をアンケート設計の前に言語化しておきます。アンケート結果を集計した後に「参加者のうちターゲット属性がどれだけいたか」を照合するための基準になるためです。ターゲット定義が曖昧なままでは、属性情報を収集しても集計後に「何が言えるか」が不明なデータにとどまります。ターゲット定義はマーケとIS・セールスで共有しておくと、アンケート後のフォロー設計もスムーズになります。
ステップ③:質問項目を目的に紐づけて設計する
ステップ①で決めた活用シナリオごとに「この質問は何のために聞くか」を一問一問確認しながら設計します。「とりあえず入れておこう」という設問は離脱率を上げるだけで、回収後に活用されないケースがほとんどです。各設問の隣に「活用目的」を1行メモとして書き添えながら設計を進めると、目的に対応しない質問を見つけやすくなります。目的に対応しない質問は迷わず削除することが、回答率と活用率を同時に高めるポイントです。
ステップ④:選択式・自由記述の使い分けを決める
ISのスコアリングや集計・分析に使う設問は、必ず選択式に統一します。自由記述は集計に手間がかかるうえ、回答者の負担から離脱率を上げます。「特に印象に残ったこと」など定性インサイトを取りたい箇所に限定し、全体で1〜2問以内に絞るのが目安です。回答の選択肢は、「なんとなく良さそう」という曖昧な選択肢を避け、ISがフォロー時に判断材料として使える粒度で設定します。
ステップ⑤:実施タイミングと導線を設計する
アンケートのURLをどのタイミングでどのように案内するかを事前に設計しておきます。ウェビナー終了直前の口頭アナウンス・終了後の画面表示・フォローメールへの掲載の3点をセットで準備しておくと、回収漏れを防げます。配信ツールのアンケート機能を使うか、Googleフォームなど外部ツールのURLを案内するかも、この段階で決めておくと当日の運営がスムーズになります。
他社はウェビナーをどう商談につなげている?
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ウェビナーアンケートの質問項目サンプル|BtoBで押さえる7つの設問カテゴリ
BtoBウェビナーのアンケートで押さえておきたい設問カテゴリを7つに分けて整理します。各カテゴリに質問例と設計上のポイントをセットで示しますので、自社の目的に応じて取捨選択してください。
<質問カテゴリ別サンプル一覧>
カテゴリ | 質問例 | 回答形式 | 活用目的 | ISとの合意ポイント |
|---|---|---|---|---|
①参加者の基本情報 | 現在のご役職をお聞かせください/会社の従業員規模をお聞かせください | 選択式 | ターゲット含有率の計測・ISフォローの属性判断 | 「ターゲット属性」の定義をマーケとISで統一しておく |
②認知経路 | 本ウェビナーをどこでお知りになりましたか? | 選択式(複数回答可) | 集客チャネルの効果測定・次回告知施策の優先度判断 | フォロー優先度への影響は低いが、集計結果を共有して次回企画の参考にする |
③参加動機 | 今回のウェビナーに参加した主な目的をお聞かせください | 選択式 | ナーチャリングシナリオへの反映・ISのトーク設計の補足情報 | 参加動機の選択肢をISのトークスクリプトの文脈と対応させておく |
④課題感 | 現在、どのような課題を抱えていますか?最も近いものをお選びください | 選択式(複数回答可) | ISトーク設計・フォロー優先度の判断・ナーチャリングシナリオへの反映 | 課題感の選択肢をISのトークスクリプトと1対1で対応させ、フォロー時のトーク軸を事前に合意する |
⑤サービスへの関心度 | (サービス名)について、現在のご状況に最も近いものをお選びください | 選択式 | ISフォローのHOT/WARM/COLD分類・コール優先順位付け | どの選択肢をHOT/WARM/COLDに分類するかをマーケとISで事前に合意する |
⑥コンテンツ評価 | 今回のウェビナーで特に参考になった内容をお選びください | 選択式(複数回答可) | 次回企画の構成・テーマ設定の改善 | フォロー優先度への影響は低いが、ターゲット層の反応をISにフィードバックする |
⑦今後の参加意向 | 今後も弊社のウェビナーに参加したいと思いますか?/取り上げてほしいテーマがあればお聞かせください | 選択式/自由記述 | ハウスリスト育成の優先順位付け・次回企画のテーマ選定 | 「ぜひ参加したい」回答者はナーチャリング優先リストに組み込む基準をISと合意する |
カテゴリ①:参加者の基本情報
参加者の基本情報は、申し込みフォームとアンケートの役割分担を意識して設計します。申し込みフォームで氏名・会社名・メールアドレスを取得済みであれば、アンケートで同じ項目を繰り返すことは避けるべきです。回答者の負担が増えるだけでなく、「なぜまた聞くのか」という不信感につながることもあります。
アンケートでは、申し込み時に取得できなかった補完情報を収集します。具体的には部署・役職・従業員規模・業種などが対象です。これらの属性情報は、ターゲット含有率を計測する際の基準データになります。申し込みフォームのデータとアンケートの属性情報を組み合わせることで、「今回のウェビナーのターゲット属性がどれだけ参加していたか」を定量的に把握できます。
質問例:「現在のご役職をお聞かせください」(選択式)
質問例:「会社の従業員規模をお聞かせください」(選択式)
カテゴリ②:認知経路
ウェビナーをどのチャネルで知ったかを把握することで、次回の集客施策の優先度判断に活用できます。実際に展開している告知チャネル(自社メルマガ・共催企業のメルマガ・SNS・自社ウェブサイトなど)をそのまま選択肢に反映し、「その他(自由記述)」も添えておくと漏れが防げます。
この設問は、集客に使った各チャネルの効果を測定するためのデータになります。たとえば「共催企業からの案内」の回答が多ければ、その共催先との相性が良いと判断できます。逆にSNS経由の回答がほとんどない場合は、SNS告知の優先度を下げる判断材料になります。
質問例:「本ウェビナーをどこでお知りになりましたか?」(選択式・複数回答可)
自社メルマガ/共催企業からの案内/SNS/インターネット検索/知人からの紹介/その他
カテゴリ③:参加動機
「なぜ参加したか」を聞くことで、参加者がウェビナーに期待していた文脈が把握できます。この設問は、ISがフォロー時に「何をきっかけに来たか」という会話の入口として活用できるほか、ナーチャリングシナリオのセグメント分けにも役立ちます。「参加した理由をお聞かせください」という自由記述よりも、あらかじめ想定される動機を選択肢として用意しておくほうが回答しやすく、集計・分析もしやすくなります。「その他(自由記述)」を添えることで、想定外のニーズを拾うことも可能です。
質問例:「今回のウェビナーに参加した主な目的をお聞かせください」(選択式)
テーマについて詳しく知るため/自社の取り組みと比較するため/登壇者の話を直接聞くため/上司・チームへの情報共有のため/その他
カテゴリ④:参加者が抱えている課題感──ISのトーク設計と直結させる
このカテゴリは、参加動機とは切り離して独立した設問として設けることが重要です。参加動機が「なぜ来たか(ウェビナーへの入口)」であるのに対し、課題感は「今、何に困っているか(自社の状況)」を示すデータであり、ISのフォロートークの軸を決める直接的な情報源になります。
設計のポイントは、選択肢をISのトークスクリプトと1対1で対応させることです。たとえば「リードは集まっているが商談につながらない」という選択肢があれば、ISはフォロー時に「商談化率の改善」を切り口にトークを展開できます。選択肢の文言をマーケとISで事前にすり合わせておくことで、フォロー時のトーク設計がスムーズになります。
「その他(自由記述)」を添えることで、想定外の課題を拾うことも可能です。ただし自由記述の回答はISへの申し送りメモとして活用しやすい一方、件数が増えると集計・共有のコストがかかるため、テキストをそのまま転記する運用を事前に決めておくとよいでしょう。
質問例:「現在、どのような課題を抱えていますか?最も近いものをお選びください」(選択式・複数回答可)
リード獲得数が目標に届いていない/リードは集まっているが商談につながらない/ウェビナーの企画・運営が属人化している/社内でウェビナー施策のKPI設計ができていない/集客数が年々落ちてきている/その他(自由記述)
カテゴリ⑤:サービスへの関心度──BANT情報を意識した設計
このカテゴリがIS連携において最も重要な設問です。単に「興味がありますか(はい/いいえ)」という聞き方では、ISがコールの優先順位を判断するための情報として機能しません。BANT(Budget:予算/Authority:決裁権/Need:ニーズ/Timing:時期)の要素を意識した段階的な選択肢を用意することで、フォローの優先度付けに使えるデータになります。
関心度の高い回答者(「詳しい話を聞きたい」「導入を検討している」等)をHOTリードとして最優先でコールし、中程度(「資料を入手したい」等)をWARMとして次の優先度でフォローするという設計が基本です。また、「特に興味なし」の選択肢を必ず入れることも重要です。スコアリングの精度を上げるためには、ネガティブな回答も正確に把握しておく必要があります。
質問例:「(サービス名)について、現在のご状況に最も近いものをお選びください」(選択式)
詳しい話を聞きたい/資料を入手したい/導入を検討している/1年以内に導入予定がある/導入済み/特に興味なし
カテゴリ⑥:コンテンツ評価──「満足度」より「何が刺さったか」
コンテンツ評価の設問として「満足度は何点ですか」というスコアリングを設けることは多いですが、満足度が高いウェビナーが必ずしも商談化につながるわけではありません。コンテンツとして優れていても、参加者が自社サービスへの導入を検討するかどうかは別の話です。次回の企画改善につなげるには、満足度よりも「どのセクションが参考になったか」「理解しにくかった箇所はどこか」という具体的な問いのほうが有効です。
コアターゲット層(役職が高く、企業規模の大きい参加者)は、「自社に近い事例」や「具体的な運用手順」への関心が高い傾向があります。逆に、まだ検討初期の参加者はツール機能説明やQ&Aを重視することが多いです。こうした層別の差異は、全体の満足度スコアを見ているだけでは気づけません。「特に参考になったコンテンツ」を選択式で聞く設計にすることで、ターゲット層が何に反応したかが見えてきます。
質問例:「今回のウェビナーで特に参考になった内容をお選びください」(選択式・複数回答可)
導入事例の紹介/具体的な運用手順/データ・統計の提示/登壇者のQ&A/サービス・機能説明/その他
カテゴリ⑦:今後のウェビナーへの参加意向
次回参加意向と希望テーマを聞くことで、ハウスリスト育成の設計と次回企画の集客予測に活用できます。参加意向が高い参加者はナーチャリングシナリオの優先リストに組み込み、希望テーマの回答は次回企画のテーマ選定の参考データとして蓄積していきます。「どんなテーマなら参加したいか」を選択肢で聞くことで、参加者が関心を持つ領域が定量的に把握でき、企画立案の精度が上がります。
質問例:「今後も弊社のウェビナーに参加したいと思いますか?」(選択式)
ぜひ参加したい/機会があれば参加したい/しばらくは予定なし
質問例:「今後のウェビナーで取り上げてほしいテーマがあればお聞かせください」(自由記述)
ウェビナーアンケートの回答率を高める3つのポイント
設計の良いアンケートでも、回答されなければ意味がありません。回収率を高めるための実践的な工夫を3つ整理します。
ポイント①:設問数は5〜7問を目安に絞る
回収率に最も影響するのは「設問数」と「回答にかかる時間」です。自由記述を増やすほど離脱率が上がります。「もっと情報を取りたい」という気持ちはわかりますが、活用されない設問は回答者の負担を増やすだけです。選択式メインで5〜7問に絞ることを基本としてください。ステップ①で決めた活用シナリオに直接対応しない設問は、思い切って削除することをおすすめします。短いアンケートほど回答率が上がり、結果としてデータ量も確保しやすくなります。
ポイント②:インセンティブで回答動機をつくる
回答者に「答えるメリット」を提供することで、回収率の向上が見込めます。コストをかけずに実施できる方法として、以下が特に有効です。
- ウェビナーのアーカイブ動画URL(回答者限定で送付)
- 当日Q&Aで回答できなかった質問をまとめたQ&A集の送付
- 追加資料・ホワイトペーパーのダウンロードURL
参加者がウェビナーの余韻がある間にすぐ手に入るコンテンツをインセンティブにすることで、回答のタイミングを逃しにくくなります。特にアーカイブ動画は「見逃した方にも視聴機会を提供する」という文脈で案内しやすく、参加者にとっての価値も伝わりやすいです。
ポイント③:タイミングと案内を工夫する
アンケートの回収率は「いつ・どこで案内されるか」によって大きく変わります。以下の3点を事前にセットで準備しておくことが効果的です。
- ウェビナー終了直前のアナウンス:司会者が「終了後にアンケートが表示されます」「回答いただいた方には〇〇を送付します」と口頭で伝える
- 終了後の画面表示:配信ツールのアンケート機能またはURLを終了画面で表示する
- フォローメールへの掲載:終了後のお礼メールにアンケートURLを再掲する
アナウンスをウェビナー冒頭でも予告しておくと、参加者がアンケートを意識しながら視聴するようになり、回答の質も上がりやすくなります。
ウェビナーアンケートの結果を商談化に活かす方法
アンケートを回収したあと、「集計して終わり」になっていないでしょうか。データを商談創出に直結させるには、回収後のアクション設計が不可欠です。
活用①:ISフォローの優先順位付けに使う
ウェビナー参加者にアンケートへの回答を求めること自体が、インテントデータ(購買意図を示す行動データ)の収集になります。なかでも、サービスへの関心度設問(カテゴリ④)の回答は、ISがコールの優先順位を判断する際の基準として直接活用できます。
関心度の高い回答者(「詳しい話を聞きたい」「導入を検討している」等)をHOTに、中程度(「資料を入手したい」等)をWARMに、「特に興味なし」をCOLDに分類し、HOT→WARMの順でコールするという設計が基本です。
ウェビナー参加者は、すでにコンテンツを通じて一定の「不信の壁」を超えている状態にあります。そのため、ISのトークは製品説明よりも「自社に導入する必要があるか(不要感の解消)」に集中できます。アンケートで事前に把握した課題感や参加動機を踏まえてトーク設計することで、短い接触でも商談化率を高めやすくなります。フォローのタイミングについては、参加者の温度感が高いウェビナー翌日から数日以内にコール・メールを行うことが効果的です。フォローの本数の目安については、マーケとISであらかじめ合意しておくと、施策全体の設計がスムーズになります。
活用②:ターゲット含有率を把握し企画改善に活かす
アンケートで収集した属性情報(役職・企業規模・業種等)を集計し、自社のターゲット定義と照合することで、「今回のウェビナーのターゲット含有率」が計測できます。
ウェビナーの商談数は「集客数 × ターゲット含有率 × 接触率 × 商談化率」という構造で決まります。たとえば、集客数100名でターゲット含有率30%であれば、ターゲット参加者は30名です。一方、集客数を200名に増やしてもターゲット含有率が15%であれば、ターゲット参加者は同じ30名にとどまります。集客数の増加ばかりに注力するよりも、ターゲット含有率を定期的に計測・改善することが、商談数を増やす近道といえます。
含有率が低い場合は、共催先企業の選定・企画テーマ・告知チャネルを見直します。ターゲット属性が多いチャネルへの告知比重を上げたり、共催先のハウスリストのターゲット率を事前に確認したりすることで、次回企画の含有率改善につなげられます。
活用③:次回企画の設計改善に活かす
コンテンツ評価設問(カテゴリ⑤)の回答を分析することで、参加者層ごとのコンテンツ反応が見えてきます。特に重要なのは、ターゲット属性の参加者(役職が高く企業規模が大きい層)が何に反応したかです。
コアターゲット層は「自社に近い事例」や「具体的な運用手順」への関心が高い傾向があります。一方、まだ検討初期の参加者はツールの機能説明やQ&Aを重視する傾向があります。全体の満足度スコアだけを見ていると、こうした層別の差異が平均値に打ち消されて見えなくなります。アンケートの属性情報と組み合わせて「誰が・何に反応したか」という軸で分析することで、次回企画の構成・テーマ設定の精度を高めることができます。たとえば、コアターゲット層の反応が薄かった場合は、事例の具体性を上げる・ターゲット職種に近い登壇者を追加するなどの改善策につなげていきます。
ウェビナーアンケートのよくある失敗パターン──「取りっぱなし」になる3つの原因
アンケートを実施しているのに成果につながらない場合、以下の3つのパターンに当てはまることが多くあります。自社の運用を振り返るきっかけにしてください。
失敗①:満足度だけを測定して次のアクションがない
満足度スコアを集計して「今回も高評価でした」で終わるパターンです。満足度は「コンテンツとしての品質評価」であり、「参加者が自社サービスの導入を検討しているか」とは別の話です。満足度が高いウェビナーが必ずしも商談化につながるわけではなく、商談化の件数はテーマ設計と参加者属性との一致度に左右される傾向があります。満足度スコアだけを追うのではなく、「誰が・何に反応したか」を見る設計に切り替え、結果に応じた次のアクションを事前に設計しておくことが重要です。
失敗②:抽象的な質問で集計・分析できない
「いかがでしたか」「ご感想をお聞かせください」のような抽象的な質問には、方向性のバラバラな回答が集まります。集計が難しいうえに、施策改善の根拠として使えるデータになりません。「○○のセクションはあなたの課題解決に役立ちましたか(選択式)」のように、具体的かつ選択式で聞くことで、集計・活用の精度が上がります。設問を設計する際には「この回答を集計したあと、どんな判断に使うか」を一問ずつ確認する習慣が有効です。
失敗③:アンケート結果がISに連携されていない
マーケティング担当がアンケートを回収しても、IS担当に情報が届かなければフォローに活かせません。ISがアンケート設計の段階から関与する、または回収後にHOT/WARM/COLDの分類情報を即時共有する仕組みを作ることが、商談化率の向上に直結します。「どの設問の回答をフォローの判断基準にするか」をマーケとISで事前にすり合わせておくことが、アンケートを商談化の起点にするために欠かせない一歩です。
まとめ
ウェビナーアンケートを「満足度調査」として設計している限り、商談化への貢献は限定的にとどまります。この記事で整理した視点は、大きく3点に集約されます。
まず、アンケートの目的を「IS連携」「ターゲット含有率の測定」「コンテンツ改善」の3つに整理した上で設計すること。次に、サービスへの関心度設問にBANT情報を意識した段階的な選択肢を用意し、ISフォローの優先順位付けに使えるデータを収集すること。そして、回収したデータをマーケとISで共有し、フォロー設計と次回企画の改善に反映する仕組みを作ることです。
アンケートの設計を見直すだけで、ウェビナーが商談化の起点として機能し始めます。まずは今回ご紹介した5つのステップと6つのカテゴリを参考に、次回のアンケートを設計してみてください。
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