
展示会がない月のリード獲得未達を解消! リード獲得の年間KPI設計とウェビナー活用術
展示会はBtoBのリード獲得で効果が大きい一方、毎月出展できる予算があるとは限りません。不足分をホワイトペーパーなどの施策で補う方法もありますが、2025年以降は、検索順位が大きく変わっていないにもかかわらずオウンドメディアへのアクセスが減少し、ホワイトペーパー経由のリード獲得にも影響が出ています。
このような状況では、展示会がある月は商談目標を達成できても、それ以外の月はリード獲得・商談獲得が伸び悩みます。こうした課題を抱えるBtoBマーケターは少なくありません。
この記事は、エキサイト株式会社が開催したウェビナー『展示会がない月のリード獲得未達を解消! リード獲得の年間KPI設計とウェビナー活用術』のイベントレポートです。
このウェビナーでは、展示会がない月のリード・商談の落ち込みを見越して、年間の顧客獲得計画を組み立てる方法が解説されました。
具体的には、実際の年間計画づくりで使われている、受注目標から必要商談数や施策を逆算していく計算の順序を使って、受注目標から計画を組み直す3つのステップと、ウェビナーを月ごとの計画に織り込む3つの工夫が紹介されています。
この記事を読むことで、どの数字を先に決めれば計画のやり直しが起きないかが分かります。自社の受注目標がどの順序で月ごとの必要商談数に割り戻されるのか、そして、展示会がない月の不足分をどの施策で補うのか。その計算と計画の流れを見ていきましょう。
イベント概要
| タイトル |
展示会がない月のリード獲得未達を解消! リード獲得の年間KPI設計とウェビナー活用術 |
|---|---|
| 開催日時 | 【ライブ配信】2026年2月10日(火)12:00 - 12:40 【アーカイブ配信】2026年2月12日(木)10:00 - / 13:00 /16:00 |
| 参加費 | 無料 |
| 主催者 | エキサイト株式会社 |
| 開催場所 | オンライン |
登壇者
エキサイト株式会社(FanGrowth)
FanGrowth マーケティングマネージャー
村尾 慶尚
2025年7月にエキサイト株式会社に入社。FanGrowthのマーケティング責任者をマーケティングファネル全体を担当。自社でも「売上に繋がるウェビナーが開催できる」というFanGrowthのミッションを達成すべく奮闘中。
展示会以外の月のリード獲得・商談獲得はなぜ厳しくなるのか
エキサイト株式会社の村尾 慶尚が、展示会以外の月にリード・商談の獲得が落ち込む理由を、展示会の出展頻度と資料請求・ホワイトペーパーなどのストック型施策が成果につながるまでの時間から整理しました。
展示会出展がない月にリード獲得・商談獲得が厳しくなるのは、そもそも出展できる頻度が限られているためです。展示会はリード獲得・商談獲得において効果が大きい施策ですが、毎月出展できるだけの予算があるとは限りません。商材によっては、半期に1回程度しか出展機会がないケースもあります。
展示会に出展した月は、展示会経由の商談が加わることで、商談数が目標を上回りやすくなります。一方、出展できない月には展示会による上振れを補えるだけの施策がなく、商談数が目標に届かなくなります。その結果、達成できる月と大きく未達になる月の差が生まれます。

この落ち込みを埋める第一候補になるのが資料請求です。ただし資料請求は展示会がない月にも一定数発生する一方で、展示会のように月単位で急増するものではありません。

ストック型施策とは、ホワイトペーパーやオウンドメディアの記事など、一度制作したコンテンツを継続的に活用し、時間をかけて成果を積み上げていく施策です。その一方で、成果が出るまでには時間がかかります。時間をかければ徐々に成果が積み上がるという前提に立てるのであれば、ストック型施策も展示会がない月を補う施策として計画に組み込めます。

村尾 「一昨年までは、ストック型施策は時間がかかる、という説明だけで良かったのです。しかし昨年から今年に入って加速しているのが、SEOやAIへの変化です。検索順位が変わっていないのに、オウンドメディアのアクセスは激減していて、ホワイトペーパー経由のリード獲得が落ちている方は少なくありません。」
SEOやAIの影響で、2025年からは時間をかければオウンドメディアやホワイトペーパー経由のリードが安定して積み上がる、という従来の前提に立ちにくくなっています。そこで、展示会がない月の不足分を補う施策として有力になるのが、フロー型施策です。
フロー型施策とは、ウェビナーや広告のように、実施の都度リードを生み出す施策を指します。継続的に実行する必要はありますが、月ごとの不足分を柔軟に補う施策として、フロー型施策は重要な選択肢になります。
では、この落ち込みをどういう計画で埋めていけばいいのでしょうか。
受注から逆算する年間KPI設計。顧客獲得計画を組み立てる3ステップ
村尾が、年間KPIを受注から逆算する手順を、経営陣と最初に合意すべき4つの数字と、月ごとの受注率のばらつきを踏まえたスケジュール設計に分けて解説しました。
年間KPIの設計は、「顧客獲得計画」を決めるところから始まります。顧客獲得計画とは、受注目標・受注率・必要商談数・マーケティング費用を軸に、経営陣と合意して作る年間計画の土台です。展示会がない月の不足分をどう埋めるかも、この土台があって初めて具体的に決められます。
この顧客獲得計画を、大きく3つのステップで組み立てていきます。
- 顧客獲得計画の概要を決める
- 顧客獲得計画のスケジュールを決める
- スキマを施策で埋める計画を立てる
1つ目のステップでは、受注目標と受注率を先に経営陣と合意し、そこから必要な商談数を逆算します。逆に、施策ごとに獲得できそうな件数を積み上げるボトムアップ型で先にカレンダーを組むと、受注目標から逆算する本来の順序と逆になり、後から計画を組み直すことになりやすくなります。
村尾 「施策ごとに取れる件数を積み上げてカレンダーを組んでいっても、『もう少し積みましたよ』と言われる。そんな経験はないでしょうか。私も若い頃、何度もありました。最初に何件受注を目指すのかを決めておかないと、この後どれだけスケジュールを作り込んでも、何度もやり直しになります。予算が下りないこともあり、選択肢の幅が狭まってしまいます。この顧客獲得計画の概要をまだ作っていないなら、騙されたと思って一度作ってください。」
受注率は日々変動するものですが、計画を立てる段階では一度決めておかないと先へ進めません。改善策は別途考えるとして、まずは経営陣と数字について合意しておくことが優先されます。
受注目標と受注率が決まれば、必要な商談数は割り算で導けます。
村尾 「例えば受注目標50件で受注率を15%とした場合、シンプルな割り算で商談数が約333件必要だというのが出てきます。」
商談数と合わせて、マーケティング費用も同じタイミングで経営陣と合意します。お金をかけずに成果を出すことには限界があり、この段階で合意しておかないと、後から予算を追加するのは難しくなるためです。
村尾 「受注目標50件・受注率15%・商談数約333件と同時に、マーケティング費用もぜひ話に上げてください。ここで決めるのは大きく2つです。マーケティング総額がいくら必要なのかと、それに対して顧客・商談獲得単価がいくらなのかです。」
マーケティング総額を必要商談数で割れば、商談獲得単価が算出できます。例えば総額2,000万円を商談数333件で割ると、商談獲得単価は約6万円です。同じ総額を受注目標の50件で割ると、顧客獲得単価(CAC)は40万円です。
400万〜500万円の商材であれば、この40万円のCACでも採算は合います。しかし30万円の商材で同じCACをかけると、売上に対する獲得コストが大きくなり、採算が合わなくなる可能性があります。こうした場合は、計画の土台となる予算や獲得単価の設定を見直す必要があります。
2つ目のステップは、顧客獲得計画の概要で決めた商談数を、月ごとのスケジュールに落とし込むことです。ただし、受注率は月によって異なる場合があります。年間の受注率を15%と仮置きしていても、月ごとの受注率にばらつきがある場合は、その実態を踏まえて受注率を微調整し、月々に必要な商談数を割り出していきます。
村尾 「受注の件数が50件だとして、受注率が15%だとしても、月ごとに受注率が異なるケースがある場合は、ここで微調整をしてください。例えば微調整をして13%くらいにしてみると、その場合の商談獲得件数が毎月どれぐらい必要なのかというのが出てきます。」
月ごとの必要商談数は、企業の成長フェーズや売上計画、繁閑などによって変わります。例えば、成長に合わせて受注目標を後半に高く設定する場合は商談件数も右肩上がりになり、年間を通じて一定の受注を目指す場合は、月ごとの商談件数も毎月一定の件数が求められる計画になります。
こうして決めた月次の商談数をカレンダーに落とし込み、どの施策で何件を獲得するのかまで割り振っていきます。すると、展示会がある月は必要商談数を上回るものの、それ以外の月は不足するという構図が具体的に見えてきます。

実際に組み立てた最終形では、受注件数50件に対し、月ごとのばらつきを反映して計画上の受注率を13%とし、必要な商談件数を390件としました。先ほどの15%・333件は割り算を示すための例示で、スケジュールに落とし込む段階で13%・390件という計画になっています。また、商談390件を獲得するための上流目標として、資料請求や自社ウェビナー、共催ウェビナーなどから獲得するリード数は合計419件と算出されています。
では、3つ目のステップです。見えてきた不足分は、どの施策にどれだけ予算を割り振れば埋まるのでしょうか。
展示会がない月のスキマを施策で埋める。施策が成果を出せるか確かめる
村尾が、年間2,000万円のマーケティング予算を各施策に配分し、展示会がない月の商談不足をどう埋めるかを、過去の実績データをもとにした成果予測と合わせて解説しました。展示会がない月に残るスキマ、つまり商談数の不足分は、予算の配分先を1つずつ決めていくことで埋めていきます。ここで使うのは、1つ目・2つ目のステップで経営陣と合意した年間のマーケティング費用2,000万円です。以下の数字は、考え方を示すための概算です。
顧客獲得計画で決めた必要商談数を基準に、各施策で獲得できる商談数を見積もり、目標との差が埋まるように予算や施策の組み合わせを調整していきます。顧客獲得計画で決めた必要商談数と、これから組み立てる個々の施策は、互いを見比べながら数字を調整していきます。

まず検討するのが資料請求広告です。
村尾 「資料請求の広告を踏んでみようという形で、年間200件ほど獲得して60件ほどの商談につなげると見ていきます。リード獲得単価を、上振れも懸念して5万円ぐらいだとした場合、おおよそ1,000万円を使って商談数60件を獲得していくというのが見えてきます。」
年間60件の商談を獲得する計画は、単純計算すると月5件のペースです。それでも、年間で必要とする商談数にはまだ届きません。
残る1,000万円の予算のうち、500万円ほどをMetaなどの認知広告に配分する例も挙げられました。認知広告は、直接的な資料請求だけでなく、認知の拡大を通じて資料請求を徐々に増やしたり、年の後半に指名検索からのアクセス増加につながったりする可能性があります。ただ、認知を広げる施策は、1件ごとの費用対効果を示しにくいという特徴があります。
村尾 「認知広告を本格的に取り入れる場合は、マーケティング部全体で、いくら費用を使ってどれだけ商談と受注を生むかを計画します。そのうえで、顧客獲得単価や商談獲得単価を全体として合わせにいきます。」
ここまでで、資料請求広告と認知広告に1,500万円を配分しました。
村尾 「私も毎年悩むのですが、資料請求広告と認知広告を組み合わせても、これだけでは商談の絶対数が足りず、必要な商談数に届かないことがほとんどです。」
足りない分をどう埋めるか。予算に余裕があれば、展示会をもう1回増やす選択肢もあります。もともと320万円を計上していた展示会予算を600万円に増額すると、追加で280万円が必要になります。この280万円を残りの予算から充てることで、7月ごろに夏の展示会を1回追加する例が挙げられました。これで商談数を30件ほど上乗せする組み方もできます。ただし、展示会を追加して年間の商談数を増やしても、月ごとの不足まで解消できるとは限りません。
村尾 「展示会で施策を増やしていっても、全体の年間の商談必要数には近づいていきますが、へこんでいる月が絶対出てきます。」
この落ち込んだ月、つまり必要商談数を下回る月を埋めるのが、ウェビナーの計画です。

例えば、過去の実績から自社ウェビナー1回あたり10件程度の商談獲得を見込める場合、必要商談数が20件の1月には、自社ウェビナーを2回開催します。さらに共催ウェビナーを追加して1件を上乗せするといった組み方ができます。
こうしてウェビナーを月ごとに割り振っても、それでも未達になる月は出てきます。その場合は全体の目標設定を見直すか、その月だけ広告を追加するといった調整が必要です。
ただし、自社ウェビナーで毎月安定して商談を獲得しようとすると、別の壁に当たります。
村尾 「毎月10件を安定的に獲得できるほど、リードは多くありません。ハウスリストが枯渇してきます。その場合は、自社ウェビナーに比べて商談数は少なくても、共催ウェビナーを毎月きちんと実施することで、リードを枯渇させずに済みます。」
それでも一部の月で必要な商談数に届かない場合に有効なのが、オンラインカンファレンスで多めにリードを集め、そこから生まれる商談で不足分を補う方法です。
こうした施策を月に割り振る際は、実施しやすい時期を選ぶことも欠かせません。例えば、自社の商戦期や予算期の影響で3月に施策を実施しづらいのであれば、8月など別の月に移すといった調整も含めて、実行可能性を踏まえて全体の計画を組みます。
全体の予算配分が組めたら、次は施策ごとの蓋然性チェックに入ります。蓋然性チェックとは、企画中の施策それぞれについて、どれだけ成果を生み出せそうかを、検索アクセス数や申し込み率といった実績データをもとに事前に見積もる作業です。例えば資料請求のWeb経由であれば、検索アクセス数と申し込み率のどちらに改善余地があるのかを見極め、どの程度の成果を見込めるかを事前に試算します。
村尾 「検索のアクセス数というのはなかなか増えにくいです。増えても10%、多くて20%くらいで見てください。どちらかというと改善するのはお申し込みの率です。ファーストビューの改善などでやっていく計画を立ててください。申し込み率は最終的に1%くらいを目指します。」
自社ウェビナーについても、申し込み数から視聴率、そこから商談数までを見積もり、年間でどのくらいの頻度で開催すれば目標に届くのかを計画します。
最終的には、受注目標から導いたカレンダーに対して施策ごとの商談数を積み上げていくことで、展示会がない月もカバーしながら商談を達成していく計画になります。
ウェビナーの再現性を高める3つのTips
村尾が、計画に組み込んだウェビナーを安定して成果につなげる方法を、自社で検証した申し込み数の実績や、大型カンファレンスの事例を交えながら紹介しました。
広告と展示会を積み上げても足りない商談数を埋める施策として挙げられたのが、ウェビナーです。2023年頃であれば、オウンドメディアに投資し、ホワイトペーパーを通じてリードを獲得する方法も有力な選択肢でした。しかし、AIの影響やSEO検索環境の変化によって、その前提は崩れつつあります。
ただし、3つ目のステップで施策を並べても、ウェビナーで成果を出せる見込みがなければ、計画は絵に描いた餅になります。ウェビナーの再現性を高めるには、次の3つの工夫が有効です。
Tips1:アーカイブ配信でリード獲得効率を高める
アーカイブ配信とは、収録済みのライブ配信を後日改めて視聴できる形で再配信する手法です。
村尾 「集客のメールも、ライブ配信のときと同じものをそのまま活用できます。私たちが実証した結果によると、ライブ配信とアーカイブ配信を組み合わせて集客した場合、ライブ配信のみで集客する場合に比べて、申し込みがおおよそ1.5倍ほど増えます。コロナ禍以降はスケジュールが埋まっている方が増えているため、複数日程を用意することで、スケジュールが合わないことによる取りこぼしを防げます。」

この「申し込み数が約1.5倍になる」という効果は、実際の事例でも確認されています。ライブ配信のみの申込数を100%としたとき、アーカイブ配信を合わせた申込数は平均で約150%になりました。約50%の積み増しです。3事例では、ライブ配信のみを100%とした場合、アーカイブ配信を組み合わせた申込数は140%・157%・150%でした。
Tips2:ヒット企画は複数回、時期を空けて再配信する
アーカイブ配信のもう1つの使い方が、成果の出た企画を時期を空けて何度も再配信することです。
村尾 「1度商談につながった企画は、その動画を使って別日にまたライブ配信をするということもやってください。ヒット企画は複数回のアーカイブ配信をしてください。私たちの検証によると、大体3ヶ月から4ヶ月ぐらい空けていただくとまた集客ができるようになります。空けているあいだに、お客様の状況も変わります。」

自社ウェビナーだけでなく、他社との共催ウェビナーでも同じ考え方が使えます。共催ウェビナーを再度実施する場合は、ライブ配信と同様の集客方法で実施します。
Tips3:大型カンファレンスは指名検索を増やすブランド施策になる
配信コンテンツを再利用する工夫に加えて、カンファレンスの集客規模を活用し、指名検索の増加につなげる方法もあります。指名検索とは、企業名やサービス名など、特定の企業・サービスを指定して検索することです。
自社サイトへの流入や資料請求に指名検索が大きく寄与するケースもあるため、指名検索をどう増やすかはBtoB企業にとって重要なテーマです。大規模なマス広告だけで認知を広げる方法以外にも、BtoB企業には効率的に接点を増やす手段が求められています。こうした認知拡大の手段として紹介されたのが、シナジーマーケティング株式会社が開催した大型カンファレンスです。
村尾 「シナジーマーケティング様には、少し大型のカンファレンスを実施いただきました。その結果、カンファレンス自体から商談・受注やリード獲得もできましたが、そのカンファレンスの期間から、指名検索が前月比で約2倍と大きく増えました。」

共催企業が複数参加するカンファレンスでは、各社が自社のメールマガジンなどで集客することで、参加者との接点を一気に増やせます。その結果、申し込みだけでなく、企業名やサービス名を知ってもらう接点そのものも増えます。
実際にこのカンファレンスでは、約40社の登壇企業がメルマガを配信し、集客数は2,700名超に達しました。カンファレンスを通じて指名検索が増えれば、その後のサイト流入や資料請求の増加につながる可能性もあります。こうした中長期の効果まで含めて計画することが重要です。商談やリードの獲得だけでなく、ブランド施策としても計画に組み込める打ち手です。
年間KPI設計とウェビナー活用、何から始めればいいのか
村尾は最後に展示会がない月の商談数の落ち込みを防ぐために、年間計画をどう設計するかを3つのポイントに整理しました。
まずは、受注目標から必要商談数を逆算する計算式に、自社の数字を当てはめてみましょう。
1つ目は、受注目標から必要商談数、施策までを一つの計画としてつなげることです。この起点を持つかどうかで、月ごとの過不足に振り回されるか、あらかじめ手を打てるかが分かれます。
2つ目は、展示会という単発の施策に頼りきらない組み方です。広告・展示会・ウェビナーについて、それぞれの過去実績から見込める商談数を確認し、月次カレンダーに配分すれば、展示会がない月も想定内の数字として扱えるようになります。
3つ目は、ウェビナーの成果そのものを再現性のある施策に変える打ち手です。アーカイブ配信、ヒット企画の再配信、大型カンファレンスの開催といった工夫によって、ウェビナーを単発の施策で終わらせず、年間計画の中で成果を見込みやすい施策に変えていきます。
この3つに共通するのは、施策の結果を待つのではなく、先に設計して結果の幅を狭めるという発想への転換です。展示会がない月の落ち込みは、埋めるものではなく、あらかじめ織り込むものになります。
FAQ よくある質問
ウェビナー中に寄せられた質問に加え、登壇内容をもとに、実務でつまずきやすい論点をFAQとしてまとめました。
Q1. 共催ウェビナーのアーカイブ配信を行った場合、獲得リストを共催先とどう共有すればいいですか?
登壇内容では、ライブ配信・アーカイブ配信のたびにリストを共催先へ共有する運用例が紹介されました。IS(インサイドセールス)や営業がなるべく早くフォローできるようにするためです。
Q2. 展示会がない月のリード獲得を埋めるには、何から始めればいいですか?
まず着手すべきは、受注目標と受注率を経営陣と合意し、必要な商談数とマーケティング費用を逆算する「顧客獲得計画の概要」を作ることです。この起点を決めないまま施策を並べると、スケジュールを組み直したり、予算が下りなかったりして、選択肢の幅が狭まってしまいます。
概要が決まったら、月ごとのスケジュールに落とし込みます。そこで生じる不足分は、資料請求広告・認知広告・展示会の追加・自社ウェビナー・共催ウェビナー・オンラインカンファレンスといった施策で埋めていきます。
Q3. 年間KPIは、どうやって受注から逆算すればいいですか?
受注目標を受注率で割ると、必要な商談数が算出できます。例えば受注目標50件・受注率15%であれば、商談数は333件必要という計算になります。
これに加えてマーケティング費用も経営陣と合意し、費用を商談数で割ることで商談獲得単価が見えてきます。ここまでの受注目標・受注率・商談数・マーケティング費用の4点を決めたうえで、月ごとの受注率のばらつきを踏まえてスケジュールに微調整を加えていきます。
Q4. アーカイブ配信は、どのくらい効果がありますか?
登壇内容で紹介された検証では、ライブ配信のみの場合と比べ、アーカイブ配信を組み合わせることで申し込み数が約1.5倍になりました。実際の事例でも、ライブ配信のみの申込数を100%としたとき、合わせた申込数は平均で約150%でした。ヒット企画であれば、3〜4ヶ月ほど期間を空けることで、複数回アーカイブ配信をしても再び集客が見込めます。
Q5. ウェビナーの再現性を高めるには、どうすればいいですか?
3つの工夫が有効です。
- アーカイブ配信で複数日程を用意し、申し込みの取りこぼしを防ぎます
- ヒット企画を3〜4ヶ月空けて複数回配信します
- 大型カンファレンスを開催し、指名検索や認知の拡大を通じて、ブランド施策としての効果も見込みます。






