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なぜClaudeで作ったウェビナー企画は「それっぽい企画」止まりになるのか

生成AIの普及によって、ウェビナー企画は誰でも数分で作れるようになりました。タイトル案も、構成も、告知文のたたき台も、AIに頼めばすぐに出てきます。しかし、実際にその企画を使ってみると、「悪くはないけれど商談につながらない」「どこか自社らしくない」と感じた経験はないでしょうか。

AIに企画づくりを任せられるようになった一方で、「それっぽい企画」から抜け出せず、どう改善すればいいのか分からない。AI活用が進むBtoBマーケターほど、そう感じる場面が増えています。

本記事では、AI活用者ほど陥りやすい3つの落とし穴を整理しながら、「それっぽい企画」が生まれる理由と、そこから抜け出すための考え方を、FanGrowthの実践事例とともに紹介します。エキサイト株式会社が開催したウェビナー『なぜ、Claudeで作ったウェビナー企画は、「それっぽい企画」止まりになるのか 〜AI活用者ほどおきる"汎用企画"を抜け出す方法とは〜』のイベントレポートです。

登壇したのは、エキサイト株式会社 執行役員兼SaaS事業部長の大熊 勇樹。自身の集客や商談を生み出す企画作成時に活用している実際のClaudeスキルデモを交えながら、この問題を防ぐ仕組みを解説しました。

開催概要

タイトル

なぜ、Claudeで作ったウェビナー企画は、「それっぽい企画」止まりになるのか 〜AI活用者ほどおきる"汎用企画"を抜け出す方法とは〜

開催日時

ライブ配信:2026年6月24日(水)13:00〜14:00
アーカイブ配信:2026年6月30日(火)/2026年7月9日(木)13:00〜14:00

登壇者

大熊 勇樹(エキサイト株式会社 執行役員兼SaaS事業部長)

開催形式

オンライン(FanGrowth ライブ配信)

登壇者_大熊勇樹

エキサイト株式会社 執行役員
大熊 勇樹

デザイン会社、ベンチャー企業にて主に新規事業部門での役員経験を経て、2021年4月エキサイトに入社し、執行役員就任。入社後にSaaS/DX事業部を立ち上げ、2年で4プロダクトリリースを行う。事業責任者を兼務している【FanGrowth(ファングロース)】では、現在リリース3年で2000社のマーケターコミュニティを構築し、組織拡大をしている。

なぜClaudeで作ったウェビナー企画は「それっぽい企画」止まりになるのか

生成AIの進化はめざましいのに、出てくる企画はどこかで見たような、ありきたりなものになりがちです。タイトルも構成も要素として揃っているのに、何かが違う。そんな「それっぽい」企画に、困った経験はないでしょうか。

実際に、ウェビナー支援の現場でも、AIで企画を作成する際にこうした「それっぽい企画」が数多く見られます。

大熊「AIが作ると、企画書がすごく綺麗に仕上がるんですよね。デザインまでしっかり作り込んで出してくるので、それだけでいい企画に見えてしまうんですよ」

AIの企画は「悪い企画」ではなく、「良さそうに見える企画」になりやすいということです。だからこそ、本当の問題点は見えにくく、誰も「ここがおかしい」と言い出せないまま話が進んでしまいます。

AIが作る「それっぽい」企画の特徴

「それっぽい企画」には、企画の見え方だけでなく、その先に起こる結果まで含めて、次の特徴があります。

  • 流入は取れそうに見える
  • 実際には商談化につながらない
  • 自社じゃなくても成立する企画になっている
  • 失敗として気づかれない

大熊「特に気をつけたいのが、『自社じゃなくても成立する企画になっている』と『失敗として気づかれない』の2つです。間違ってはいないんですが、自社である必要性がない。だから誰もNGを出せず、止められないんですよ」

これは、上の2つ(流入は取れそうに見える、商談化につながらない)と違って、企画を見ただけでは気づきにくい問題です。

「自社じゃなくても成立する」は、裏を返せば、どの会社でも語れる一般論だということです。AIは一般論を整理するのは得意です。しかし「自社だから話せること」は、こちらから伝えない限り、自社ならではの企画を作ることはできません。わざわざ時間を割いて見に来た視聴者にとっては「それなら調べれば分かる」で終わってしまいます。

もう一つの「失敗として気づかれない」は、さらに見過ごされやすい問題です。AIの企画書は見た目まで完成しているので、レビューを素通りし、誰もブレーキをかけられないまま通ってしまいます。

とはいえ、「それっぽい」と見抜けたとしても、それだけでは何も解決しません。まず、AIが具体的にどのような企画を出しがちなのかを見ていきます。

AIが出しがちな「広く浅い」企画

実際にAIに「ウェビナー企画を作って」と頼むと、幅広いテーマを一通り盛り込んだ企画が返ってきます。例えば「ウェビナーマーケティング完全攻略セミナー」。アジェンダには「ウェビナーの始め方」「集客を増やすコツ」「成功事例3社」「2026年の最新トレンド」「質疑応答」と、五つのテーマが優劣なく並びます。

こうした、テーマを横に並べただけの企画が「並列型・多イシュー」です。テーマを詰め込むほど、一つひとつの論点は浅くなり、主役になる話題も見えなくなります。これが「広く浅い企画」の正体です。

こうした企画はテーマが広すぎるため、「誰の、どのような課題を解決する企画なのか」が伝わりにくくなります。参加した視聴者は「自分に関係がある」と感じられず、商談にはつながりにくくなります。AIの問題は、企画を作れないことではありません。成立しているように見える企画を、作れてしまうことです。では、なぜAIに任せると、このような企画が出てきてしまうのでしょうか。

広く浅い企画が生まれる3つの理由

AIがこうした「広く浅い」企画を出してしまうのは、AIの挙動に共通する3つの落とし穴があるからです。厄介なのは、AIを使い慣れている人ほど、この落とし穴に気づかずにハマってしまうことです。

  • 落とし穴❶:分析を飛ばして「いきなり成果物モード」に入る
  • 落とし穴❷:出典のない「もっともらしい数字」を作る
  • 落とし穴❸:整っているせいで確認が抜け落ちる

落とし穴❶ — 分析を飛ばして「いきなり成果物モード」に入る

1つ目は、AIがいきなり成果物を出してしまうことです。AIは頼まれたことに素直に応えようとするあまり、「企画を作って」と言われると、企画の型に沿って文章を出力すること自体を目的にしてしまいます。本来なら、誰に向けて何を伝えるかを先に固める必要があります。しかしAIは、その手前の工程を飛ばして、すぐに企画案を出し始めます。

大熊「AIに『企画を作って』と言うと、いきなり企画案を出してきます。でも本来、ウェビナー企画はマーケティング施策で、経営や事業の戦略に紐づいて、マーケティング全体のKPIを達成するための一手のはずです。マーケティング全体との紐づきを前提にせず作ると、どうしても浅くなってしまいます」

とはいえ、AIも使い方次第では「誰向けですか」「どんなコンセプトですか」と聞き返してくることがあります。ただ、その場で答えるのは、AIを使っている人自身です。その答えは多くの場合、これまでの経験から思い描いている強みにとどまり、競合と細かく比べたり、市場を調べ直したりしたうえでのものとは限りません。いわば「自己申告のUSP」。そもそも効率化のためにAIを使う場面ですから、そこまで作り込まないのが自然です。AIはこの自己申告を「分析済み」と受け取って企画に進むため、狙いのずれた企画ができあがります。

落とし穴❷ — 出典のない「もっともらしい数字」を作る

2つ目は、AIが出典のない数字を作ってしまうことです。AIは具体的な数字を積極的に入れてきますが、その数字には、根拠や出典がありません。出典を確認しないまま使うと、提案書や企画書に根拠のない数値が紛れ込んでしまいます。

実際にAIが出してきた数字を大熊が確認すると、こうなりました。

大熊「『失敗の8割』や『リマインド3回で3ヶ月』といった数字に対し、『根拠はどこにあるか』と確認すると、『すいません、根拠はありませんでした』と返答してきます」

スライドでは、ほかにも「リマインド3回で参加率55%」「フォーム任意4項目で商談化2〜3倍」「過去の完走実績30本以上」といった数字が、AIの作った出典ゼロの例として挙げられました。どれも、もっともらしく見えて根拠がありません。

落とし穴❸ — 整っているせいで確認が抜け落ちる

3つ目は、AIの出力が整っているせいで、必要な確認そのものが抜け落ちてしまうことです。以前は、見た目が粗い企画書なら、ひと目で「これは通らない」と分かりました。見た目の粗さが、中身の甘さを映すサインでもあったからです。

ところが今のAIは、見た目を綺麗に仕上げてきます。速く、たくさん、きれいに作れるぶん、「自社の強みにつながっているか」「この数字に出典はあるか」といった確認が後回しになりがちです。

この完成度の高さが、かえって粗を見えにくくします。3つの落とし穴はいずれも、AIの速さと見栄えの良さが引き起こしている問題だと言えます。

「それっぽい企画」を抜け出す「4つの装置」

では、こうした落とし穴を避けて、自社のUSPに紐づき、商談につながる企画を作るにはどうすればいいのでしょうか。

たどり着いたのは、AIの使い方を小手先で変えるのではなく、AIに「型」を持たせて仕組みで防ぐという方法でした。

AIに考えさせるのではなく、自分の考えを形にしてもらう

ここまで見てきた3つの落とし穴は、一見すると別々の問題に見えます。しかし実は、原因は1つです。AIに「考えること」まで任せてしまっていることです。では、どう向き合えばいいのか。答えはシンプルです。

大熊「AIに考えてもらうのは基本NGだというのが今の結論です。自分が考えていることをAIに形にしてもらうのはありだと思っています。ウェビナー企画をAIで作ろうというのは、AIがウェビナー企画を作るのではなく、僕らが作る企画をAIに整えさせるというイメージなんですよ」

では、人が考えるべきことと、AIに任せることの境界はどこにあるのでしょうか。

企画の方向性や判断基準は自分で決め、その考えを企画や文章として形にする役割はAIに任せるべきです。

この役割分担を毎回ぶれずに実践するために、Claudeへ組み込んだのが「4つの装置」です。企画づくりの各工程でAIの判断を支え、「それっぽい企画」を「自社だから語れる企画」へ導くための仕組みです。

装置

役割

着手前ゲート

企画の前に強制停止。「分析は済んだか?」を先に問う

USP紐付け必須

選ばれる理由を語れないテーマは企画化しない

蓋然性ゲート

数値・主張は出典チェック。なければ削除か確認

1イシュー深掘り

「広く浅く」を禁止し、1つの問いを深く掘る

4つの装置は、それぞれ独立して動くのではなく、企画前の分析から企画作成、出力内容の確認まで、企画づくりの流れに沿って連携します。以下は、その全体像です。

そして、4つの装置すべてが同じ判断基準で動くよう、その土台となるルールが「設計憲法5箇条」です。

4つの装置の土台となる「設計憲法5箇条」

4つの装置の土台となるのが「FanGrowth設計憲法」です。すべてのスキルにこの憲法が組み込まれており、Claudeが企画を作る際の最上位ルールとして機能します。

大熊「この5箇条から1つでも外れたら、絶対に許さない。それくらいの設計憲法なんですよ」

設計憲法5箇条は以下のとおりです。

  1. 第1条 KPI達成主義:達成主義は堅持。ただしKPI逆算・必要本数算出はBPO領域として行わない。
  2. 第2条 KPIのフェーズ依存性:思想をペルソナ設計に継承。一律の方針を当てはめない。
  3. 第3条 受注ストーリー帰結:全方針/企画に「参加者の次の一歩」を必須化(スクリプトは方向性まで)。
  4. 第4条 共催は企画起点:「企画が先・共催先は後」を堅持。共催先の具体リストは扱わない。
  5. 第5条 必須デューデリジェンス:競合分析は省略しない。確認できない動向は「想定・要確認」と明記。

ここまで見てきた5箇条は、いずれもFanGrowthならではの判断基準です。AIは同じプロンプトを使えば、誰でも似た出力を生成します。差がつくのは、AIに何を「理解させているか」です。この判断基準そのものが「思想」と表現されています。

大熊「AIのアウトプットで大事になる差別化要素は、思想です。作り手の考え方をAIがちゃんと理解しないといけない。だから僕のClaudeは、他の方とアウトプットが変わっていて、"大熊っぽい"んですよ。これは設計憲法を作っているからです」

企画の前に、USP・競合・KPIを分析する

着手前ゲートが最初に確認するのは、USP・競合・KPIの3つの分析です。AIはこの土台が揃って初めて企画づくりに進みます。実際にClaude上でどう動くかを画面共有で示しました。

3つのスキルは、ウェビナー設計に入る前に「材料を揃える工程」として働き、3つが揃って初めてウェビナー設計スキルが起動します。いずれのスキルにも、土台として「FanGrowth設計憲法」が組み込まれています。

①USPポジショニング分析スキル

なぜ顧客が自社を選ぶのかを多角的に言語化し、ポジショニングマップを構造化するスキルです。

具体的には、失注理由や既存顧客がなぜ選んだかといった情報を集めます。情報が足りなければ、Claudeが聞き返すルールになっています。こうして集めた情報は、次のような形でまとまります。

大熊「ウェビナー企画の手前にあるマーケティング戦略を固めるために必要な、商材・直接競合・ポジショニングが一覧で出力されます」

自己申告のUSPのままでは、狙いのずれた企画につながってしまいます。だからこそ、このスキルで裏づけのあるUSPを固めておく必要があります。こうしてまとまったUSPステートメントとポジショニングマップが、「選ばれる理由を語れないテーマは企画化しない」という歯止めになります。

②競合分析スキル

自社の強みが競合とどう違うのかを洗い出すスキルです。

具体的には、競合のコンテンツを比較します。実際の出力はこうなります。

大熊「自社の競合がどういう認知のコンテンツを持っているか、刈り取り型のコンテンツが何かを一覧で出力するようにしています。必ず競合の各コンテンツチャンネルは確認してくださいという形で出します」

設計憲法の第5条「必須デューデリジェンス」が定めるとおり、競合分析を省略すると、自社の強みが本当に差別化要素なのかを語れなくなります。だからこそ、このスキルで競合のコンテンツを機械的に洗い出す仕組みにしています。

最低3〜6社の競合コンテンツを、TOFU(認知)・MOFU(比較検討)・BOFU(刈り取り)のファネル別に整理することで、自社と競合の違いが見えるようになります。

③事業フェーズ別KPI設計スキル

企業の事業フェーズによって、ウェビナーが目指すべきKPIは変わります。この違いを踏まえてKPIの方向性を示すスキルです。

具体的には、ハウスリスト数などの現状をもとに事業フェーズを診断し、フェーズに応じたKPIの方向性を示します。

フェーズ

ハウスリスト目安

向いているウェビナー戦略

立ち上げ期

ほぼなし

ABM中心。既存コネクション経由での自社ウェビナー誘導

成長期

3,000件程度

共催ウェビナーを本格展開し集客数を拡大

拡大期

1万件超

事例ウェビナーで信頼構築を進め商談化を高める

設計憲法の第2条「KPIのフェーズ依存性」にあるとおり、一律の方針をどのクライアントにも当てはめると、実態に合わないKPIを追ってしまいます。だからこそ、フェーズごとに目安を分けています。

大熊「ウェビナー戦略は一口に言っても、事業フェーズによって変わります。クライアントが今どのフェーズにいるのかを分析するようにしています」

USP・競合・KPIという3つの分析が、ここまでで揃いました。次に見るのは、この3つが揃っていないとAIを先に進ませない仕組みです。

前提が揃うまで企画に進ませない「着手前ゲート」

落とし穴❶で見たように、AIは「企画を作って」という依頼が来ると即座に企画案を出し始めます。4つの装置の1つ目、AIの即答を入口で止める仕組みが「着手前ゲート」です。

着手前ゲートは、「企画を作って」と言われても最初の応答では企画を出させず、先に前提が揃っているかを問う仕組みです。USP分析・競合分析・KPI設計の3つが済んでいるかを確認し、1つでも欠けていれば企画の本体には着手しません(強制停止)。3つすべてが揃って初めて、企画設計へ進みます。

着手前ゲートは、最初から今の形だったわけではありません。

大熊「『前提が揃うまで企画を出すな』と言っても、Claudeは何度やっても守らない。ならばもう縛り付けてしまおうと、この仕組みを作りました」

そこで、ウェビナー設計スキルそのものに「最初の応答で設計成果物を出してはいけない。許可されるのは着手前ゲートの質問のみ」という強制ルールを組み込みました。

大熊「『ウェビナー企画を作って』と入力すると、3つのスキルが起動します。3つが完了したタイミングで、Claude側が自動的に確認しに行くゲートを設けています」

こうして、前提が整うまではAIが企画案を出せない仕組みが完成しました。

出典のない数字と「広く浅く」を防ぐ「出力前ゲート」

落とし穴❷「出典のない『もっともらしい数字』を作る」で見たように、AIは「失敗の8割」のような数字を作ります。また、第1章で見たように、テーマを広げすぎることもあります。これを企画の最後で食い止めるのが「出力前ゲート」です。ここでは、残る2つの装置がチェックとして働きます。数字の出典を確かめる「蓋然性ゲート」と、テーマを広げすぎない「1イシュー深掘り」です。

1つ目は蓋然性ゲートです。数値や断定を企画に入れる前に「出典の4パス判定」を通すルールです。

  1. 入力資料にあるか
  2. 公開データにあるか
  3. 追加ヒアリングで確認できるか
  4. いずれもなければ削除または確認

「失敗の8割は〜」という表現は「失敗が目立つ」に置き換えるなど、根拠のない数字を企画に入れない仕組みです。数字の裏づけを確認したら、次はテーマの深さを確認します。

2つ目は1イシュー深掘り原則です。1企画=1イシューという設計思想で、複数トピックの並列を構造的に禁止し、以下5項目の「深さチェック」を1つでも満たさなければ再設計します。FanGrowthでは、「1イシューを十分に深掘りできているか」を、この5項目で確認します。

  • 具体的な数値が10箇所以上あるか
  • 判断基準が3箇所以上あるか
  • 反論・例外を扱っているか
  • 手順がテンプレ級に具体的か
  • 同じ問いを3つの角度から見ているか

この5項目を満たすほど、内容は一般論ではなく「この会社にしか書けない具体」に近づき、読者に「ここまで分かっている会社なのか」という信頼が生まれます。

ここまでのやり方を実践すると、企画はここまで変わる

ここまでのやり方をすべて実践すると、企画は具体的にどう変わるのでしょうか。冒頭で見た「ウェビナーマーケティング完全攻略セミナー」を例に見てみます。

BEFOREの「ウェビナーマーケティング完全攻略セミナー」が、AFTERでは「『集客が重くてウェビナーが続かない』を共催で抜け出す設計」というタイトルに変わりました。誰にでも当てはまる話ではなく、「集客が重くてウェビナーが続かない」という一つの課題を持つ企業に向けた話になっています。

大熊「『集客が重くてウェビナーが続かない』を共催で抜け出す設計って、急に具体になるんですよ」

この違いは、どこから来るのでしょうか。理由は、1イシューの深掘りにあります。

大熊「ポイントは何かというと1イシューなんですよ。『集客が重くてウェビナーが続かない』という一つの課題に対して、どうやって解決するかを考えているため、その課題を持つ企業だけに的が絞られ、誰向けかも明確です。僕らのUSPは共催ウェビナーのネットワークを持っていることなので、『FanGrowthを使うとすごい楽になる』という着地まで、視聴者に自然と伝わりやすいストーリーになっているんですよね」

では、BEFORE例「ウェビナーマーケティング完全攻略セミナー」は、なぜここまで印象が変わるのでしょうか。

大熊「ちなみに言うと、左側の『ウェビナーマーケティング完全攻略セミナー』が悪いとは僕は思っていません。これを意図的に作っているならいいんです。共催ウェビナーで何の意図もなくこちらをやってしまうと、ウェビナーは続かなくなります」

ここで重要なのは、BEFOREが「間違った企画」だということではありません。違いは、企画の良し悪しではなく、狙いにあります。広く網羅するだけの企画では、自社ならではの視点は伝わりません。共催を重ねるほど、共催相手にとって「なぜこの会社と組むのか」が見えにくくなり、魅力も薄れていきます。

大熊「僕はちょっとマニアックに組みすぎている部分もありますが、ルールだけをスキルとして作ってあげるだけでも、結構変わるかもしれません」

ここまで見てきたほど作り込まなくても、まずは自分たちの中にある企画の判断基準、例えば「共催の意図を明確にする」といったことを言葉にするだけで、企画の精度は変わり始めます。

このAI時代に専用SaaSを使う必要性

ここまで見てきた「4つの装置」は、Claudeという汎用AIに、企画を作る人自身の考え方を組み込む取り組みでした。裏を返せば、同じ材料・同じ仕組みを使っても、そこに込める考え方がなければ、誰が作っても同じような、自社である必要性のない企画になってしまいます。これこそが、記事冒頭で見た「それっぽい企画」の正体です。汎用AIを使えば、誰でも同じようにウェビナー企画を作れる時代だからこそ、差がつくのはAIに何を理解させているか。これが「思想」と呼ばれるものです。

大熊「思想をちゃんとAIに理解させるっていうのが、今日一番実は僕が話したかったテーマなんですよ」

これはウェビナー企画に限った話ではありません。無形商材を扱うSaaSプロダクトそのものも、機能面での差がすでに見えづらくなっており、作り手が何を大事にしているかという思想こそが、最後に残る差別化要素になります。

とはいえ、ここまで見てきた着手前ゲートや設計憲法のように、AIに思想を理解させる仕組みを毎回ゼロから作り込み、運用し続けるのは簡単ではありません。そこでFanGrowthでは、この思想と仕組みを、最初からプロダクトに組み込んで提供しています。

Claudeで検証したノウハウを、プロダクトに内包する

FanGrowthはもともと、BPOやコンサルティングとしてクライアントに深く伴走しながら、独自の思想とノウハウを積み重ねてきました。

その思想を、Claude上で検証し、言語化してきました。ここまで見てきた4つの装置や設計憲法は、まさにその実践知をAIに落とし込んだものです。

FanGrowthには、こうしてClaudeでの検証を経たノウハウが、そのまま反映されています。この蓄積があったからこそ、使うだけでノウハウと思想が伝わる「AIファースト」なプロダクトへと、FanGrowthの再構築が進んでいます。

大熊「今までは僕らはBPOとかコンサルじゃなければ、思想を伝えられなかったんですけど、今プロダクトだけ使ってもらったら、僕らのノウハウや思想が全部入ってるものになってきているんです。SaaSの価値は、機能ではなく、この『思想』にこそあるんです」

ウェビナーデータが再学習を回すフライホイール構造

プロダクトに組み込まれた思想は、そこで完成するわけではありません。FanGrowthでは独自のデータウェアハウスにウェビナー結果データが蓄積され、この思想・ノウハウそのものを継続的にアップデートする仕組みになっています。集客数・商談化率・アンケート結果・視聴データ・属性データが横断的に一元化され、再学習によってウェビナー戦略の精度を上げるフライホイール構造です。

サイクルは①共通土台(USP・競合・KPI設計)→②実行運用(ウェビナー設計・実行)→③結果(リード・商談・アンケート)→④DWHに蓄積→⑤再学習(精度向上→土台へ還元)→①へと循環します。単発のPDCAではなく、開催するほど思想そのものが磨かれていく構造です。

汎用AIと専用SaaSは何が違うのか

「ここまでできるなら、Claudeだけで十分では?」と思うかもしれません。実際、その考え方自体は間違っていません。ただし、汎用AI(Claude等)とFanGrowthのような専用SaaSでは、最大の違いがあります。この思想・ノウハウと、それを磨き続ける学習基盤が、最初から内包されているかどうかです。

汎用AIは、スキル・データ連携・設計思想などを自分で整えれば、高いカスタマイズ性で回すことができます。ただし、その土台構築には相当のウェビナーノウハウが必要です。一方、FanGrowthのような専用SaaSなら、スキルを自作しなくても、その思想・ノウハウと学習基盤がすでに内包された状態で使えます。

どちらを選ぶにせよ、AIに思想を理解させられるかどうかで、生み出せる企画の質は変わります。

AIは誰でも企画を作れる時代を実現しました。しかし、誰でも同じような企画を作れる時代でもあります。その差を生むのは、プロンプトの巧みさではなく、分析・判断・設計思想をどれだけAIに組み込めるかです。「それっぽい企画」を抜け出す鍵は、AIに考えさせることではなく、自社ならではの判断基準をAIに理解させることにあります。

BtoBリード獲得・ウェビナーでお悩みなら、FanGrowthにご相談ください

今回のウェビナーを主催した「FanGrowth」は、BtoBマーケティングにおける「売上に繋がるウェビナー施策」を支援するサービスです。ウェビナーの企画立案から共催パートナーのマッチング、集客、商談化率の向上まで、2,000社以上のデータにもとづく知見でご支援します。

BtoBマーケティング戦略の立案や共催ウェビナーの立ち上げ、BtoBリード獲得施策の設計でお悩みの方は、ぜひFanGrowthにご相談ください。まずは下記の資料をご覧ください。

また、今回のウェビナーを含む過去のコンテンツは、会員制動画メディア「FanGrowth Studio」で視聴できます(無料)。

よくある質問

Q1. AIで作ったウェビナー企画が「それっぽく」なったとき、スキルなしでできる対処法は?

まず「いきなり成果物を求めない」ことが出発点です。Claudeに「このウェビナーを作りたいのだが、どういう順序で作ればよいか」と問いかけ、前工程のUSP確認・競合整理・ターゲット設定を順番に会話形式で進めます。途中の確認をはしょらず、AIの出力を1ステップずつ確認してから次に進むことで、「それっぽい企画」になるパターンを抑制できます。スキルなしで取り組む場合も、「まず分析から始める」という思想の有無が、企画の質を大きく左右します。

Q2. FanGrowth設計憲法の5箇条は、ウェビナー以外のBtoBコンテンツにも応用できるか?

設計憲法の背景にある考え方(KPIから逆算し、競合分析を省略しない)は、ウェビナー以外の施策にも活かせます。記事やホワイトペーパーでも、USP分析・競合分析・KPI設計を先に済ませておけば、チャネルに合わせたアウトプットにつなげやすくなります。

Q3. どこまでAIに頼り、どこまで自分で手を動かすべきか?

上流の思考・指示出し・判断は人間が担い、細かい作業・整形・出力はAIに任せるという役割分担が基本です。AIはパートナーとして位置づけ、「こういうテーマで、このファネルを埋めたい」という意図を与えた上で動かします。

スキルとは、そうした指示を正確に実行するための「型」です。AIへの丸投げでも全部手動でもなく、「思想を与えた上でAIに形にしてもらう」という構造が、独自性のある企画を継続的に生み出す仕組みの核心です。

記事を書いた人 FanGrowth編集部
記事を書いた人 FanGrowth編集部
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