ベンチャー企業におけるウェビナー施策垂直立ち上げの鉄板戦略

目次

第2部では「ベンチャー企業におけるウェビナー施策垂直立ち上げの鉄板戦略」というウェビナーテーマで、株式会社シャコウの代表取締役社長 太田 翔葵 氏と株式会社Timers 執行役員 松村 隆宏 氏が、ウェビナーの運営と登壇者の選び方、またウェビナーを成功させるための戦略について話し合われています。さらには、登壇者がいない場合の対処法、登壇者のコミットメントの重要性、ウェビナーのテーマの選び方などが議論されています。

(ファシリテーター:エキサイト株式会社 執行役員 大熊 勇樹)

対象者

  • ウェビナーを立ち上げたいが、どのように始めるべきかわからない人
  • ウェビナーの運営に時間を割きすぎてしまい、他の業務に影響が出ている人
  • ウェビナーの登壇者を見つけるのに苦労している人
  • ウェビナーの運営に関する効率化や業務割り振りについて知りたい人
  • インサイドセールスの代行サービスに興味がある人

ウェビナーの打ち合わせと効率化

ウェビナーの打ち合わせの現状と問題点

太田 氏:ウェビナーの打ち合わせについて、基本的にその会社の看板を背負っている人が出てきて、あるあるなのが結構お見合いっぽくなっちゃうみたいな、お互い探り探りみたいな感じになっちゃうんです。それだとミーティングを5回ぐらいやらないと打ち合わせがまとまらなくなっちゃうので、めっちゃ時間がかかってしまうんです。

僕がやる場合は、最初からこの会社は大体こういうことを話したいんだろうなとわかるので、最初から積極的にファシリテートして、仮案でこのテーマでいきましょうと当てで進めて、そこから修正して進めていくような、1回の打ち合わせで何を話すかを全部決めるぐらいの勢いで進めることが多いです。

松村 氏:それがないと運営の負荷がどんどん上がっちゃうんです。持ち帰ります、持ち帰ります、みたいなのばっかりだと、ミーティングの数増えて結果ウェビナー回せないみたいな感じになっちゃうかなと思います。

ウェビナー立ち上げの課題と解決策

登壇者不在という課題と解決策

松村 氏:登壇者がいない問題ですね。ウェビナーってマーケの部署の施策っていうケースが多いかなと思うんですけど、仮にマーケの方がそこまで話し慣れてなくて、営業のメンバーの方がお話しするの上手なんだよねっていうケースだったら、その営業の責任者の方が立ってお話しするとか全然ありだと思うんで、そこの部署間の連携をちゃんと社内で調整するっていうのはすごく重要になるかなと思います。

太田 氏:結構、僕もそうなんですけど、心理的ハードルが急に100人の前でしゃべるっていう感覚を捉えてしまうと厳しいなっていう感覚があるかなと。

けれど登壇してみると、登壇者からすると100名の方の顔を見れるわけでもないですし、普通に営業してるときと別に感覚は変わらないので、一回無理やりでもやってみると意外と心理的ハードルのロックが解除されるみたいな感覚はあるので、ここはもうやる一択かなっていう感覚はありますね。

大熊:意外と僕もコンサルさせていただいてて思ってるのは、お話が上手だからウェビナーが上手いってわけではないんだと思ってて、持論を事業に対して持ってるかどうかと、業界のことに対して考えてるかどうかっていうのは結構いいポイントかなと。なので話下手でも全然いいとは思います。

やっぱり誰かしっかりコミットメントを取れる方がいるかどうかっていうのはウェビナーにおいてはすごく立ち上げに大事になってくるところかなというふうには思いますね。

松村 氏:ウェビナーをやらせていただいているメンバー全員は、専任ではなくて、兼任でいろいろやっている中でやらせていただいています。そのポイントとしては、ウェビナーをやられている他社さんとかにヒアリングしても、共催先として、いかにいい会社さんを見つけるかとか、そこでやりましょうって話をするかっていうところに結構時間割いてたり苦労してるって話を聞いてたので、ここ支援していただいているのがめちゃくちゃ大きいなと思っています。

BtoBマーケティングにおけるウェビナーの位置づけ

KPI設計

松村 氏:ウェビナーのKPI設計については、短期施策と中長期施策で分けて考えています。特に立ち上げ時に本来達成できない短期KPIを設計してしまうと施策の成功判断がしづらくなるので、短期ではリード数とリードCPA、中長期で契約数やROIというふうに考えていました。中長期で第一想起を取っていく所がゴールになるので、最初は自社のサービス領域に近い事業を行っている企業と共催を開催させていただいて、ハウスリストの拡充していくというのが重要かなと思っています。

最初はウェビナーからのアポ獲得・アポ率も追いかけるので最初は登壇して自ら電話をかけることで施策のポテンシャルを社内や自分でも納得できるようにしていましたね。即契約を期待するよりも中長期的なハウスリストの資産形成を位置付けで考えているので契約数やROIは半年スパンで見ていければと思っています。

TIMERSのKPI

太田 氏:うちの場合は受注というよりは一旦ハウスリストの拡充に振り切って運用をしてきた半年かなと思っているので、一旦リード数だけをKPIとして追っていました。IS(インサイドセールス)が追いかけて行くので同時にアポ数もハブKPI的な感じで追っていた感じです。

大熊:半年でリード2,000件って凄いですよね。

太田 氏:この辺りは指数関数的に伸びになっているなと思っていて、最初は共催を組める会社さんも限られていて、最初からリード数の大きい企業と組むことはできないんですが、数を追う中でリード数も増加し、より一段階上のウェビナー共催先と開催できるようになっていくので、そこにネットワーク効果を引くことができれば良い循環が生まれるかなと思いますね。

シャコウのKPI

大熊:お二方とも共通しているのは初期にハウスリストの拡大を第一KPIとして追っていたことかと思うのですが、同時に商談も取る必要があると。太田さんが書いていただいているインサイドセールスのアポ率のコントロールが気になっていて、ここをご説明いただいてもいいですか?

太田 氏:前提として、アポの定義としてうちはソリューション商材なので話す場さえ組めれば良いみたいなところはあるんですけど、インサイドセールスのトークでの訴求もありますが、プロダクト自体の魅力がないとアポが取れないので改善を回すといった話であったり、フリーミアムのサービスを用意してドアノック商材にしてしまったり、ということも大事かなと思っています。

あとはマーケの領域としてウェビナーのテーマによっては集まらないということもあるので、プロダクトとマーケとインサイドセールスが三位一体で動かないといけないかなと思っています。

ウェビナーと他のマーケティング手法の比較

松村 氏:ウェビナーと他のマーケティング手法の比較については、短期施策と長期施策、そしてボリュームの大きい小さいで分けて考えています。今まで私たちがやっていたウェブ広告系や営業寄りの施策、交流会やビジネスマッチングプラットフォームなどは、すぐに結果が出るような施策ですが、ボリュームが取れないケースが多かったです。

また、展示会はボリューム取れるのですが、開催頻度も少ないので、ボリューム取れてかつ削るべきリソースがある程度ライトな感じでやれる施策がないかと考えてウェビナーの施策にたどり着きました。ウェビナーは幅広く興味を持っていただける方や中長期的に考えていただける方にもリーチできますし、私たちの開催数次第でボリュームがどんどん増やせるという点で、展示会に比べるとコントローラブルであると感じています。

TIMERS

シャコウ

登壇者プロフィール

株式会社シャコウ 代表取締役社長 太田 翔葵

19歳よりスタートアップの世界に飛び込み大学を中退。創業直後のスタートアップにてwebディレクターとして、500万PVクラスのメディアグロースに貢献。 予算1億の事業責任者として、シニア領域におけるBtoBtoC事業の立ち上げを行う。2022年2月に株式会社シャコウを創業し、BtoBに特化した伴走型マーケティングカンパニーとして中小企業からエンタープライズまで幅広く支援。2023年4月にホワイトペーパーを起点とした、BtoB SaaSの開発・運営を行う株式会社White Lakeを設立。

株式会社Timers 執行役員 松村 隆宏

新卒で株式会社DeNAに入社。WEB・マスを始めとした多岐にわたるマーケティングに従事し、10億円規模のキャンペーン等も多数手がける。その後ゲームプロデューサーとして新規アプリをリリースし退職。2015年Timersに入社し、現在執行役員としてオンラインBPO事業・金融事業を管掌。

エキサイト株式会社 執行役員 大熊 勇樹


デザイン会社、ベンチャー企業にて主に新規事業部門での役員経験を経て、2021年4月エキサイトに入社し、執行役員就任。入社後にSaaS/DX事業部を立ち上げ、2年で4プロダクトリリースを行う。事業責任者を兼務している【FanGrowth(ファングロース)】では、現在リリース1年で750社のマーケターコミュニティを構築し、組織拡大をしている。



イベント概要

日時:2023年11月29日 (水) 10時00分~14時30分

タイトル:顧客の心を掴む、ウェビナーのチカラ。Webiner Marketing Conference 2023 Autumn 最短で成果を出した10社が語るウェビナー成功事例

内容

FanGrowth編集部
記事を書いた人
FanGrowth編集部

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